[オンデマンド・見逃し配信]　精油の効果とメカニズム（３）「精油の美容効果（保湿、育毛、創傷治癒）」

 JSSA公開講座　　精油の効果とメカニズム（３）

精油の美容効果（保湿、育毛、創傷治癒）

私達の皮膚の動脈は自律神経の支配を受けており、皮膚の保湿や創傷治癒、育毛には自律神経が深く関わっています。例えば皮膚が寒冷にさらされると、交感神経の活動が高まり皮膚への血流が減少します。逆に、皮膚が温められると、交感神経の活動が抑制されて、皮膚の血流が増加します。このことから、皮膚の動脈の交感神経が抑制されれば皮膚の保湿効果や育毛効果が促進されると考えられます。

それは皮膚の血流が増加して、皮膚への酸素や栄養素の供給が増加して、皮膚のバリアー機能が高まり保湿度が上昇し、育毛を促進する証拠があるためです。

更に、ルネ・モーリス・ガットフォセが火傷を負った時にラベンダー精油を塗布したらその火傷の治癒（創傷治癒）が早かったことから、精油の効果に気付き、「アロマテラピー」という言葉を作りましたが、真正ラベンダー精油の皮膚塗布はラットの皮膚の動脈の交感神経を抑制しますので、この精油の塗布も創傷治癒を促進したものと考えられます。本講座ではこれらの事実から精油の美容効果（保湿、育毛促進、創傷治癒など）について、お話ししたいと存じます。